ハイク以上の長文

Haiku!するには長目で躊躇するやつ用。

巨匠と若手

年の瀬になると映画とかの番付が出るけど、毎年順位をつけられない。これ今年1... - id:usaginokainushi - usaginokainushi - はてなハイク

老化のせいにしようとしたけど、2017年に観た映画は巨匠と若い監督の作品がとてもよかったなぁと思い出した。

デイミアン・チャゼルの『ラ・ラ・ランド』の対比としてウッディ・アレンの『カフェソサエティー』を見ても面白いのかもと思ったり。

もう映画を撮らない宣言していたケン・ローチ怒りの映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』。描くのはいつも労働階級の話し。だから今の状況を観てご立腹だったんだろうなぁというのがわかる映画だった。巨匠というよりは少し若いかなのエミール・クストリッツァの『オン・ザ・ミルキーロード』にうわぁってなったり*1。戦争を体験した監督ならではの戦争の描きかた*2と、モニカベルッチの頑張り。アヒルかわいい。そして年の瀬にやってきたアキ・カウリスマキ*3希望のかなた』。ヨーロッパ全体が抱える移民問題がテーマ。カウリスマキっぽい笑いの要素を交じえつつ、移民が受ける暴力をきっちり描く。フィンランドが内戦を乗り越えた過去があるからこそ描きたいテーマになったのかもなと思った。

若手はなんと言ってもグザヴィエ・ドラン。「美しき天才」と称されることもある20代後半の監督。新作『たかが世界の終り』の上映に合わせて過去作品の一挙上映があり、『マミー』、『わたしはロランス』を観た。新作含めどれも良すぎた。特に『マミー』。oasisの「Wonderwall」がかかる場面は感動的だった。未来は明るいんじゃないかそう思わせる演出。その後を思うと美しくもあり儚い。いろいろな人の感想を読み、そのシーンを思い出して切なくなり、場合によっては泣くほど、印象に残る場面を描くのがうまい。本当にすごい監督。この監督の映画を観るために少しでも長生きしたい。

若手というよりは中堅なのかな?の石井裕也の『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は彼の新境地だなと思った*4石井裕也らしい会話のキャッチボールがありつつ映像で見せる。友達はキスもセックスも描くことなく都会に住む二人が愛し合っていることを描いた秀逸な恋愛映画だと評していた。

あと、韓国映画はやっぱり面白い*5

*1:食わず嫌いしていたけど、ちゃんと過去作品も見なければと思った

*2:料理番が鶏を屠殺して、裁き、ディナー感ある食事を出したりする。死と隣り合わせの緊張感はあるものの日常を送っていたのだろうなと感じる

*3:やはり少し若い気もする

*4:そういう感じだと荻上直子監督の『彼らが本気で編むときは』は新境地だった。話しももちろんよかったけど、小池栄子よくこの役受けたなと思ったりした。

*5:哭声/コクソン』よかった。國村隼