ハイク以上の長文

ブクマはやばいよ、スターを押しな、スターを。

『勝手にふるえてろ』

1月10日に鑑賞。今年初めて観た映画がこの作品でよかった!と思うほどの傑作だった。

主演の松岡茉優ちゃんをはじめ、片桐はいりさん、趣里ちゃん*1古舘寛治さんや『川の底からこんにちは』に出ていたおばちゃん、柳俊太郎くんと好きな役者さんばっかりでてきた。

主人公の女子の気持ちがすげーわかるという部分が結構あった。女友達の善意はわかるけどよー。お前を信じて話したことを他人に言うなよー。他言されて、自暴自棄になって連絡を断つのとか手に取るように気持ちがわかる。だいぶいい年だけど、信じて話したのにお前なんで言っちゃうわけ?ってなって殻に閉じこもるね。アンモナイト撫でまわすがごとくウサギを撫でまわすね。

主人公のヨシカはいわゆるこじらせ女子。中学時代に片思いしていた男子のイチくんとの妄想恋愛が日々のオアシス。すーっと夜寝る前などに妄想の世界へ没入していく。10年も片思いし、記憶をたどっての妄想。いろいろ自分に都合よく上書きとかされていると思われる。

そんな非コミュ気味なあなたが、めっちゃフレンドリーに街でよく会う人と話していて、こちら側の人間のはずなのにどうして君が!と思ったらやはりこちら側の人間だったのね。それがわかった時、すっとハンカチを差し出し、涙拭けよと言いたくなったりした。

自分も名前覚えないのに、イチくんが名前を覚えていないってことにショック受けちゃう!?と、びっくり。ちょっとがんばればその先の発展もありそうだったのに、お前の本気はそんなもんだったのか!となったりしたが、妄想の中では両想いだったはずだからよっぽどショックだったんだろう。

パンフレットを購入した友達がイチ役の子が主人公ヨシカのような気持ちがわからないと言っていたらしい。すごい。1ミリたりともこじらせたりしない人生ってすごい。

*1:右京さんと蘭ちゃんの娘さん。舞台でも何度か見たけど好きな役者