ハイク以上の長文

Haiku!するには長目で躊躇するやつ用。

『リズと青い鳥』

響け!ユーフォニアム』は1度も見たことがない。それがまったく影響ないほど楽しむことができた。

童話「リズと青い鳥」パートのボタニカルな絵柄はリバティの生地ぽさを感じてかわいいなぁと思いながら見た*1。冒頭ウサギも出てきてあらかわいい。本田望結ちゃんのプロの声優と比べてちょっと下手な感じもこのパートに合っていたなぁと思った。

女子高生パートはコミュ障気味のみぞれちゃんベースで話を進ませているように思ったのだが、進路のシーンから希美ちゃんに変わったように思う。

音大のパンフを持つみぞれちゃんに、希美ちゃんが問いかけた瞬間のあの表情に「おっ…」となる。女子の嫉妬心のようなものを、あの表情ひとつで描けるってすげーと思う。その後の希美ちゃんの心理が分かる。追いかけられていたつもりが自分が追いかける側になっていた。自分が部活に誘った手前負けたくない気持ちがあったのかもと思う。ひょっとしたら1度部活を辞めたきっかけもこれが要因だったのか?と思ったりした。悔しさからかみぞれちゃんと向き合えず避けてしまう。自分から突き放すようなことをしているのに自分を慕ってくれる友達がほかの子と仲良くなっていくのが寂しい。

進路のやりとりをするあたりでは部長と副部長の表情もとてもよかった。部長の表情が真顔になったのは二人の進路に対するものにイラッとしたのかしら*2

みぞれちゃんが「青い鳥を放すリズの気持ち」について先生と話すシーンは若干説明的かな?と思った。何はともあれ、それ以降にやってくる第3楽章の演奏シーンは素晴らしい。

最後の希美ちゃんの描写を見て、すべてを受け止めたことで彼女自身もまた解放されたのだなと思った。私の中でこの映画は百合の仮面をかぶった負けの美学を描いた映画になっている。『聖の青春』の染谷将太が演じた役の人であるとか、それこそ『ピンポン』のアクマやドラゴンを思い出してしまう。いわゆる天才が身近にいる状況。打ち込んだからこそ自分の才能の限界を受け止めるのは辛い。

みんなかわいかったのですが、星の髪留めをつけてた剣崎さんがいい子でかわいいと思いました。

*1:学生時代の友達が初期の頃に描いていた絵の雰囲気にも似てて親近感があった

*2:「お前(みぞれ)進路をそんな感じで決めて大丈夫か?つーかお前(希美)はお前を慕ってるやつにいい加減に言ってねぇか」的な