ハイク以上の長文

ブクマはやばいよ、スターを押しな、スターを。

KIMOCHI

5月4日(火・祝)開催のナンバーガール×ザゼンボーイズの「THE MATSURI SESSION」を配信で見る。当初はチケットを取って現地で見るつもりでいたがあえなく落選。さらに緊急事態宣言発令期間中のため、無観客での配信になってしまった。

ライブ当日は友達と実況をしながら鑑賞。ナンバーガールで新曲が披露され、若干、友達が向井さんに失望しているようだった*1。気持ちを取り戻した友達とザゼンはどうなるんだろうと待機していたら聴き慣れた音が流れてきた。1曲目で「自問自答」!?と驚くとともに、向井さんの気合いを感じる。引いていた画面が舞台によっていくと、相変わらずザゼンらしい密なフォーメーション。

重厚なベース音を響かせる吉田一郎という稀有なベーシストが脱退したことでザゼンボーイズというバンドを再構築する必要があり、バンドで表現したい音をコロナ禍に模索したのだと思う。その模索の結果がライブで現れていたと感じた。特にcold beat〜泥沼は新生ザゼンでやっていきたい方向性を披露しているかのようだった。

この曲を聞いた後、「打ち込みなしであれだけの音を表現できるのがザゼンボーイズらしさだ」と友達が熱く語る。

配信の楽しみはカシオの手元を眺められること。多くの視聴者から一気に老け込んだと指摘されていたろう、カシオ。やはり手の動きを見ているだけですげーと圧倒される。

新体制になってから作られた「杉並の少年」は初めて聞いた頃はあまり魅力を感じなかったのだが、初回と比べるとかなり洗練されていっているように思った。

アンコールで向井さん再登場。アコエレスタイルでサカナクションの「忘れられないの」を始める。まじかーやるのかーと大興奮。このブログでも見たいと言及していただけに落涙*2。このままアコエレでも全然いいぞ!となっていたらKIMOCHIのイントロへ、舞台上にザゼンメンバーが集まり、KIMOCHIの音が膨らんでいく。

そして、全てをかっさらっていくように向井化したLeo今井、参上!わーとならざる得ない。

個人的にはザゼン単独公演のヴァンヘイレン回*3を思い出していた。日本有数のギタリスト、ベーシスト、ドラマーをバックバンドにヒッサゲて私欲のために「ジャンプ」のイントロを何度も演奏する向井秀徳*4。何回やるんだよ!とツッコミを入れたくなったアンコールでLeo今井が現れ、「ジャンプ」をフルコーラス歌い切る。すごくいい。演奏パーフェクトで観客を楽しませるザゼンボーイズらしいパフォーマンス。

今回のライブ配信に話を戻すと、こんだけ熱量高く完成度の高いライブを見せられるとやっぱり現場で、生の音で聞きたいと思う。原曲をアレンジして今の体制に合わせる。アレンジが定着し、観客が聞き慣れた頃*5にまた変えてしまう。ひとつの曲にいく通りもの表現があると見せてくれる。改めてザゼンボーイズは唯一無二のライブバンドであると思うのだった。

*1:友達はナンバーガール初期からの向井秀徳ファンで、ナンバーガールの解散と再結成、ザゼン初ライブの現場を追いかけているようなガチファンである

*2:というか「忘れられないの」のPVを始めて見たら一郎、カルロストシキか!「君は1000%」か!となるんだった

*3:おそらく向井さんがヴァンヘイレンの来日公演を見た直後でかなり影響を受けていた

*4:I get upまでは歌う。これがツボだった

*5:本人たちが飽きた頃かもしれない