ハイク以上の長文

ブクマはやばいよ、スターを押しな、スターを。

それぞれの結婚観を許容したい

「お父さんと歩くと早くて疲れるけど、うさ増ちゃんと歩いていると疲れない」

そう母が言った*1

自分は普段早足でどんどん進んでいくタイプだと思っていたが、母にそう言われ私は無意識に人と歩幅を合わせられるのだと知った。歩む速度は人それぞれだ。健脚なら早く、怪我をしていたら遅くなる。年齢にも左右されるものだ。考え方も同様に人の数だけある。法律に反しない限り、それらは尊重すべきものであると私は考える。それが自分の意にそぐわないものだとしても。

非モテなのに遊べる女が数人くらいいる*2という増田を読み、40歳を目前に控えた人とは思えないほど幼稚な思考でいたたまれない気持ちになった。

私が読んでいて気になったのは終始持つものの視点で語られることだった。異性愛者で法律婚ができるからこそ「(結婚を)気持ち悪い」と言えるのだろうし、法律婚したとして姓を変えずに済む男性だから「じゃあ結婚しなくてよくね?」などと軽く言えるのだ。

しかし、立場が変われば結婚に対する思いも異なるものになる。例えば、法律婚ができない同性愛者にとって、法的な結びつきを得ることは切実な望みであるはずだし、婚姻を望みつつも姓を変えたくない女性にとって、夫婦別姓は念願のはずだ。

そうした立場の異なる人たちを想像することもなく「気持ち悪い」と増田は一蹴する。それも持つものならではの傲慢さで賛同を求めるように、タイトルで問いかける。「気持ち悪くない?」と。

また、結婚という選択をした人たちに対してもとても失礼ではないかと思う。愛があるなら事実婚でいいじゃん、なんで結婚してんの?気持ち悪いと言っているようなものである。

婚姻前後の関係の変化なんてお前結婚したことねぇんだからわかんねえだろ。なに知ったふうなことを言ってんだよとも思ってしまうのだ*3

増田は現代日本において一族というものは希薄だと指摘するが、婚姻前は個と個であったものが、婚姻後は家と家に変化するはずで、子供がいようがいまいが相手との関係が変化したという人も少なくないだろう。それは当事者でなければわからないものだ。

増田の考え方も、それはそうだろうと思えるが、私は増田のように結婚制度を気持ち悪いなどと思わない。望む人がして、そうでない人は違う選択をすればいいと思う。ただし、どちらにも平等な権利が付与されてほしいとは思う。

最後に、これはあくまで持論だが、こういう増田のようなタイプは出会いがあったらころっと心変わりする。そのとき、改めて自分の書いた幼稚な文章を読み返し、赤面してほしい*4

*1:うちの親はお見合い婚。喧嘩もしょっちゅうするけど、二人で頻繁に旅行に行ったりするくらいの仲

*2:それを人は非モテとは言わない

*3:トラバで東大に例えている増田がいて禿同となった

*4:適当な言い訳を見繕って自己を正当化することも容易に想像できるが